経済産業省 平成21年度 産学人材パートナーシップ 国際競争を勝ち抜く次世代経営リーダー養成プログラム
こんな講座があったのか! 大学の“知”と企業の“経験”の相互交流の場 〜海外現地経営プロの育成請け負います〜

 

 

 

 

講座概要

海外進出にあたっての人事管理および危機管理や、経営者としての在り方について、学術的、実務的立場から講義し、現地で即役に立つ知識の習得を目標とした、これまで他に例を見ない画期的な講座です。

 

  • 受講対象者

    次世代経営リーダー候補

    (海外現地法人経営者クラスないしは、日本国内で海外事業をサポートする責任部署のリーダークラス 等)

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  • 開講期間

    2009年11月〜2010年1月

 

  • 開講場所

    キャンパスポート大阪(大阪駅前第2ビル4階)講義室

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  • 受講料について

    本講座は経済産業省からの委託事業につき、無料で受講いただけます。

    ただし、教材費として1科目5,000円をご負担いただきます。

 

科目のご案内

 

1. マネジメント科目

人事労務管理科目開講日程

 

日程 講義概要 担当講師

11/14(土)

10:00〜12:00
キャリアデザイン・異文化マネジメント・現地トップの役割

担当講師;麻殖生健治(科目責任者/立命館大学教授)

11/14(土)

13:00〜15:00
ベトナムにおける人事管理の実際

担当講師;光山誠(医療法人敬英会)

キー・イー・リン(タンロン大学)

11/21(土)

10:00〜12:00

人材育成・改善活動・

無駄の着眼点T(演習)

担当講師;皆川健多郎(大阪工業大学准教授)

11/21(土)

13:00〜15:00

人材育成・改善活動・

無駄の着眼点U(演習)

担当講師;皆川健多郎(大阪工業大学准教授)

講義概要

第1回 キャリアデザイン・異文化マネジメント・現地トップの役割  麻殖生講師

1キャリアデザイン

海外に派遣する人材は会社が求めている人材であると同時に、本人も強い意思を持った人物で無いと不適合となる。キャリアデザインの観点から、やりたいこと、出来る事、求められていることの3要素のテストを実施して、現地トップの役割が全うできるかどうか先ず検討してみよう。

2異文化マネジメント

海外派遣の準備として、どうしても異文化マネジメントの考え方を理解している必要がある。意思決定、経営行動、モチベーション、リーダーシップなどの、あらゆる局面で日本と異なる文化が強く反映される。ケーススタディを通じて本人や、日本の考え方が如何に一面的であるかを理解する。

3現地トップの役割

実際に現地で仕事をするトップは、勿論経営管理技術に優れていなければならない。さらにどうしても忘れてはならない役割は本社と現地の接点であるということにつきる。本社の指示を伝えるばかりだと従業員から不満がでる。一方現地の利益ばかり考えていると誰から給料を貰っているのだといわれる。このデイレンマを打開するための「ネゴシエーション」について議論してみよう。

第2回 ベトナムにおける人事管理の実際  光山講師/キー・イン・リン講師

1ベトナム看護人材育成プログラムの概要

日本の看護人材不足が深刻であり、国際人材交流の一環として、ベトナムでの日本看護師教育カリキュラム実施と、人材受け入れプロジェクトが開始されている。光山誠が概要を説明する。

2ベトナム現地トップの役割

当該プロジェクトにつき、日本本国と現地との架け橋となっている現地トップの役割につき、事業の使命、戦略、戦術に加えて両国文化の把握が重要であることを、キー・イー・リンが説明する

3ベトナム現地トップと本社との調整

異文化コミュニケーションをベースにした未経験の状況にすばやく対応するために、本社との調整がいかに重要か、また本社としても柔軟に対応できる体制が出来ているかを論証する。

第3回 人材育成・生産性改善活動 ムダの着眼点(演習)T  皆川講師

ここでは、人材育成と生産性改善活動をテーマに、ムダの着眼点について演習を通じて学ぶ。製造現場におけるこれらの取り組みには、動作経済の原則,ECRSの原則,7つのムダ,5Sなど体系化された原理ならびに原則が多数ある。講義ではこれらの中から主要なものを説明ののち、演習を通じてその理解を深める。具体的にはレゴブロックを使った作業改善をグループワークで実施。説明した原則に従い作業改善をどのように進めるか、グループ内での智恵をまとめてどのように改善成果に結びつけるか、さらにはグループ間で同様のテーマを競うことにより、動作のムダについて理論と実践により学習する。座学と演習を通じて学習することにより、全員参加の改善活動について体験を通じて理解するとともに、理解力と実践力を高めることを目的としている。なお、普段製造現場に携わられていない方でも理解できるよう、わかりやすく解説を行う。

第4回 人材育成・生産性改善活動 ムダの着眼点(演習)U  皆川講師

ここでは、前回の改善内容をさらに検討を進めるとともに、改善内容をまとめて発表を行う。発表ののちには、さらにほかのグループからの質疑に応答することにより改善内容をブラッシュアップする。他のグループの発表も聞くことにより、改善活動のアプローチの広さと、全員参加による智恵の創出の重要性について理解をする。また、これらの改善活動をおこなうための人材育成の必要性について認識するとともに、その方法における座学と演習の有効性についても理解してもらうことを目的とする。その他、第1回ならびに第2回の内容を踏まえて海外現地における人材育成のあり方、特に異文化マネジメントを考慮した際のその実施方法について討論を含め、本質の深耕を行う。本講義では主として製造現場における取り組みについて説明を行うが、最後にはこれら考え方の間接業務ならびにさまざまな身の回りへの展開についても、事例を示し説明を行う。

 

2. リスクマネジメント科目

リスクマネジメント科目開講日程

 

日程 講義概要 担当講師

12/9(水)

19:00〜21:00
事業経営をささえるグローバル・リスクマネジメントの基本理論と実践例(その1)

担当講師;藤猪正敏(桃山学院大学講師)

企業実務家(予定)

12/16(水)

19:00〜21:00
事業経営をささえるグローバル・リスクマネジメントの基本理論と実践例(その2)

担当講師;藤猪正敏(桃山学院大学講師)

企業実務家(予定)

1/13(水)

19:00〜21:00
ベトナムにおけるリスクマネジメント

担当講師;細川大輔(大阪経済大学教授)

1/20(水)

19:00〜21:00
ベトナムリスクへの対応

担当講師;細川大輔(大阪経済大学教授)

大場由幸(クロスボーダー・ジャパン(株))
講義概要

第1回 第2回  藤猪講師・企業実務家

 企業は、利益を含む企業価値の創造という尺度で、社会の進歩・発展に対する貢献度合いを測定される“社会的かつ公(おおやけ)の存在”と考えることができる。21世紀のグローバル経済社会において、社会的存在としての企業が存続と成長を持続していくためには、“正しい事業経営のあり方”をささえるリスクマネジメントをグローバルに展開し定着させることが必要不可欠である。どのような考え方を背景に、如何なる内容のリスクマネジメントを企画・推進していくのが望ましいかについて、その基本の枠組みを、事業経営を取り囲む「3つの約束」をベースに解説する。「3つの約束」とは、@“社会規範”としての事業関連法令、A組織の“ガバナンス”を規律する行動基準、規程等の社内ルール、B第三者との“協働”を促す各種契約の3種類である。90年代の冷戦構造の崩壊によるグローバル市場の台頭、世界における“法の支配”の広がり、WTO加盟に基づく新法の制定と法運用の強化、企業の内部統制の世界的な浸透等々を通じて、21世紀の経済社会は、大きなパラダイムシフトがいつでもどこでも起こり、それが一気にグローバルに影響を及ぼす状況になっている。このような変化の時代における企業にとって重要なことは、経済社会における経営のあり方を見つめ直し、事業活動を展開する国、地域或いは市場のいずれにおいても、「3つの約束」をベースとするリスクマネジメントを確実に実践することだと判断される。2回の講義を、基本的に以下に分けて行う(参考:講義には企業実務家同席予定):

第1回目(2009年12月9日(水)) 

「企業(事業経営)とは何か」についての考え方、リスクマネジメント実践のベースとなる「3つの約束」、リスクマネジメント体制とその運営の基本

第2回目(2009年12月16日(水))

「3つの約束」の解説(特に、契約リスクのポイントを中心に)、質疑応答

第3回 ベトナムにおけるリスクマネジメント  細川講師

 細川講師が銀行マンとしてホーチミン市で金融業に携わった経験、また、その後JICA専門家としてハノイのベトナム中央銀行に勤務した経験に基づき、ベトナムにおけるリスクマネジメントについて具体的な事例を挙げて解説する。概要は以下の通り。
 現地企業の設立、従業員の採用、生産活動、合弁相手との関係、地域社会との付き合いなどの局面で、日本企業はどのようなリスクに遭遇するのか。まず、現地企業の設立段階では対ベトナム当局リスクが存在する。許認可関連の法令の解釈が担当者によって違う、優遇条件と実態とが違っている、賄賂を要求されるなどである。次に従業員の採用に際しては、卒業証書、健康診断書の偽造の問題、採用後の工場内での窃盗、購買担当者の不正などのリスクがある。さらに事業リスクとしては、産業インフラの未整備や裾野産業の未発達、ニセモノの横行はよく知られているが、経済・産業情報の不在も大きなリスクといえよう。また、合弁相手からの出向者にはよく似た行動パターンがあったり、地域社会からときには外資への嫌がらせと思われる行為があるなど、ベトナム社会特有の様々なリスクが存在する。
 このようなリスクのある一定の部分は、日本人、日本企業が持っている無意識の思い込み、つまり日本や日本人を見るのと同じ目でベトナムを見ていることからくると思われる。そのため、現地経営者のリスクマネジメントとして望まれることは、ベトナムの人と社会、そして文化への理解である。その上で、信頼できるベトナム人をひとりでも多く持ち、常にすべての面での危機管理を事前に考えておくことが大切である。

第4回 ベトナムリスクへの対応  細川講師・大場講師

 前回では、ベトナムで事業展開する際、さまざまな局面で遭遇するリスクを個別に取り上げ、その対処方法を考えた。今回は細川講師が、ベトナムをはじめとする日本企業のアジア展開に対しアドバイスを続けているクロスボーダー・ジャパン(株)の大場由幸社長とともに、ベトナムにおける最近のビジネス・リスク(賃金の上昇、熟練労働者の採用難など)について、諸外国のビジネス環境と比較しつつ、パネル・ディスカッション方式で話し合い、受講生の皆さんとともに考えたい。
 たとえば、賃金上昇への対応としては、ベトナムを安い労働力を使った単なる輸出生産基地から、日本人の感性にあった付加価値の高い製品作り、またそうした日本の匠の技術継承の基地にしていくことが考えられる。また、もう一つの方向は、インドシナ半島における物流インフラの整備が進んでいること、2010年から中国‐ASEAN自由貿易地域が誕生すること、さらにはASEAN経済共同体の誕生が視野に入ってきたことなどを背景に、ベトナムを東アジア最大の生産ネットワークの一つとして育てていくことであろう。

 

※いずれの科目も事情によりやむを得ず、日程・テーマ・講演者などが変更になる場合があります。